SONAS Technology

ソナスのコア技術

UNISONetを支える技術

UNISONetは、同時送信フラッディングと細粒度スケジューリングとを組み合わせることで、高機能かつ高性能な省電力マルチホップネットワークを構築しています。

同時送信フラッディング

同時送信フラッディング(Concurrent-Transmission Flooding、CTF)の登場により、無線センサネットワークの常識が大きく変わろうとしています。厳密な無線レベルでの同期をせずとも、複数ノードが同一パケットを同一タイミングで送信すれば、致命的な干渉が発生しないという新しく発見された現象を利用した、極めて効率的なパケット転送技術です。複雑な無線でのルーティングを行うことなく、「受信したら即座に転送する」だけで、ネットワーク全体にパケットを効率的に転送することが可能となります。

CTFの面白さは、単にネットワークを構築できるだけでなく、このような単純な仕組みで、効率的かつ高機能なネットワークを実現できるという点にあります。CTFは、パケットのネットワークへの伝搬時間が、パケット長とホップ数の積程度に収まり(例えば、パケット長が4ms、5ホップのネットワークであれば20ms程度)、1秒あたり数10パケットのやりとりを行うことが可能です。これは、既存のメッシュネットワークやLPWAと比較すれば、非常に大きいものとなります。(既存メッシュでは1ホップあたりの転送時間が1秒程度、LPWAではパケット長が1秒程度となる。)

また、ネットワークの安定化にも大きな効果があります。通常のルーティングベースの通信では、少数のルートのみを利用するのに対して、CTFでは全てのパスを同時に使うことができます。これによって、多少の電波環境の変動の影響は受けません。事前のネゴシエーションも特に必要ないため、移動しながら使うなど、通常のルーティングベースのマルチホップネットワークでは実現できなかった使用方法も可能です。

細粒度スケジューリング

CTFをうまくスケジューリングすることによって、高性能かつ高機能なネットワークを構築可能です。UNISONetでは、1スロットを50msとして、1秒に数回スロットのスケジューリングを行います。例えば、「パケットロスが発生したら、次のスケジューリングで再送を要求する」「大量に送信するパケットがあれば集中的に割り当てる」「送信するものがなかったら長期間スリープさせる」「ユーザの入力は高応答化のためにデータ収集より優先させる」といった制御を行うことで、省電力性、低遅延、高スループット等を同時に実現しています。

CTFの恩恵を享受するためには、このスロットスケジューリングを効率よく行うことが必要です。具体的には、CTFが終わった後、次のCTFを始める前に、どのような通信を行うかを、省電力(=非力)な組込みCPU上で決定しなければなりません。UNISONetでは、これらのスケジューリングを効率的に行うために、スケジューリングのアーキテクチャを一から検討し、リアルタイムOS部分から、全て実装をしています。