導入事例

株式会社熊谷組様

建築現場における土留めの変位計測に傾斜監視システムを導入

建築現場での土留め工事に使用する親杭の変位計測のため、常時自動で計測・記録・監視ができ、リモートでリアルタイムモニタリング可能なソナスの無線式 傾斜監視システム(NETIS登録番号:KT-230117)をご採用頂きました。

01. 導入前の課題

現場での計測業務が負担。計測ミスも懸念

熊谷組様ではこれまで、山留芯材頂部にターゲット板を設置し、光波測量機(トータルステーション)を用い当初位置との変位を求める方法や、トランシット(セオドライト)により変位を測定する方法で、山留の管理を行っておりました。しかし、いずれも人力で行っていたため大変な手間がかかっていました。また、人が行う計測のためミスが発生する可能性もありました。測量機は不動点に設置する必要がありますが、現場では周辺の敷地、資材置場、仮設物の状況などで障害物も多く、一か所での不動点の設定や、計測自体が困難な場合が多く、何度も測量機を設置し直すことがあります。さらに限られた人数の職員で計測を行うことが多く、掘削進行中のタイムリーな計測が困難な場合もありました。大きな面積の工事では、工区を分けて工事が進んでいくため、計測の頻度が部位ごとに異なり、計測作業の効率も良くありませんでした。現場と事務所が離れている場合は特にこのような事態が顕著になります。また、計測した数値を取り纏めて整理して報告することにも時間を要していました。

02. 選定の理由

独自IoT無線UNISONet搭載の傾斜監視システムが課題解決

ソナスの無線式 傾斜監視システムは、電池式でワイヤレスの傾斜計を山留芯材頂部に磁石で張り付けるだけで、計測は機械が常時自動で行います。ヒューマンエラーの心配もありません。計測した値はクラウドへ常時アップロードされるため、写真の方々はインターネットに繋がったパソコンやタブレットを持っていれば現場に行かず、どこにいてもリアルタイムでWebアプリにより過去や現在の計測値、およびその傾向を確認することができます。またこのWebアプリから計測データのダウンロードも可能なので、帳票類の作成も簡単になります。さらに、ソナスの傾斜計に搭載された世界初の独自メッシュ無線UNISONetは、ネットワークに参加するユニット間の全リンクを使用し、通信ルートの構築を行うことなくシームレスに通信を構築・維持します。これにより、日々の工事の進捗により障害物が発生するなど現場環境が変わっても、無線式でありながら非常に安定した通信を行います。また、UNISONetの優れた省電力性により、子機の傾斜計は高頻度な計測でも電池で約1年間駆動します。このような特徴により、人力による山留の管理業務を大きく削減することが可能なソナスの無線式 傾斜監視システムをご採用頂きました。

03. 導入の効果

山留の変位計測にかかる手間の省力化や効率化を実現

このように世界初のIoT無線UNISONet搭載の傾斜監視システムを活用した事により、導入費用は発生するものの、山留の計測にかかる手間を大きく削減でき、管理値を超える異常の発生時は、UNISONetとインターネットによるネットワークを形成した現場事務所と支店建築部でPCを稼働している限り、Eメールでタイムリーに検知できるため、現場の省力化および効率的な安全対策効率化を実現することが出来ました。