- 概要・特徴
- 仕様
- 関連情報
構造物モニタリングにおける無線式の振動計として長年支持されてきたソナスの振動計測システム。
信頼性と利便性を追求した最新モデル。
ビル・マンションでの地震観測や、橋梁などの構造物での振動計測に最適。歴代モデルでは、高層ビルや長大橋のような大規模構造物での計測実績も豊富です。
広範囲の多点計測における高精度な端末間時刻同期を、完全ワイヤレスで実現。
高速収集機構を搭載したラインナップ(Highwayタイプ)の追加で、計測データの即時収集に対応します。
筐体の刷新によりアンテナを内蔵とし、計測機の利便性と構造強度が向上しました。
製品ラインナップ LINEUP
-
Sonas x04
中規模なビル・マンションの地震観測や、構造物の強震計測に最適なスタンダードモデル。
-
Sonas x04 QC
構造物の長期振動や地盤の常時微動を長期間に渡りモニタリングできる低ノイズモデル。
-
Sonas x04 Highway
即時のデータ解析や診断結果の提示を可能とする高速収集モデル。
-
Sonas x04 QC Highway
低ノイズ計測と高速収集を搭載したシリーズ最上位モデル。
特徴 FEATURE
広範囲多点計測を無線で実現 配線不要で低コスト
東京大学での研究成果を元にしたソナス独自の無線メッシュネットワークが、無線式の計測システムとして圧倒的な性能を実現します。
センサユニット(計測機)とリレーユニット(中継機)が無線通信の中継点となりフルメッシュ型のネットワークを形成することで、高信頼なネットワークを構築します。
無線通信と電池駆動の機器で、従来必要であった振動計への配線工事をなくすことにより、圧倒的に低コストでの計測が可能です。
高品質な計測データ
ネットワーク内のすべてのセンサユニット間で高精度(数十μ秒)に同期計測された加速度データは、頑健かつ高信頼なネットワークを再送制御機構によりロスなく収集されます。
また、センサユニットでの低ノイズな加速度計測機構により、地震観測から長周期の微動観測まで対応した計測を実現します。
QC:Quartz Crystal(水晶振動子)センサを内蔵し、超高精度・低ノイズ計測が可能
多拠点導入を可能とするシンプルな設置作業と充実した運用機能
通常は専門性を必要とする無線ネットワークの構築も、Sonas x04では簡単。
センサユニットだけでネットワークが構築できない場合、リレーユニットの設置で容易に通信エリアを拡張できます。直感的な設置作業と分かりやすい通信確認ツールで、「置けばつながる」を実現します。
ウェブブラウザからアクセス可能なクラウドシステムでは、複数設置拠点の統合管理やバッテリ・通信状況などのシステム状態の常時監視を行い、異常があった場合はメール通知も可能です。
トリガ検知の閾値やサンプリング周波数などの設定も、クラウド画面にて遠隔から実施可能です。
長期設置を支える省電力設計と頑健な筐体構造
長年の研究開発により、優れた省電力性を実現しています。
地震観測としての運用では、内蔵バッテリで1年以上の駆動が可能です。設置環境や駆動させたい期間にあわせて、電池の種類選択や大型バッテリの外付け化、商用電源利用などの電源オプションを利用して最適なシステムを構築できます。
無線アンテナと電池を内蔵した新型の筐体では、IP66とIP67をパス。優れた防水防塵性能を発揮し、過酷な環境下にも設置可能です。
システム構成 CONFIGURATION
標準
Highway(高速収集機構付き)
- 各センサユニットでは、ゲートウェイユニットを親機とする無線メッシュネットワークでタイムスタンプの時刻同期をとり、計測した全ての加速度データをタイムスタンプを付けて端末内のメモリカードに記録します。
- トリガ検知や手動での収集指示などのイベント発生時には、計測データをタイムスタンプとともに無線でゲートウェイユニットに収集し、クラウドにアップロードします。
- Highwayタイプ(高速収集機構付き)をご使用の場合は、通常動作時は無線メッシュネットワークのみを使用し、計測データの収集時にLTE-Mを起動してセンサユニットから直接クラウドにアップロードします。
製品仕様 SPECIFICATION
センサユニット
Sonas x04 | Sonas x04 QC | Sonas x04 Highway | Sonas x04 QC Highway | |
---|---|---|---|---|
計測 | 3軸加速度 | |||
応答周波数 | 1~30Hz *1 | TBD | TBD | TBD |
サンプリング周波数 | 100Hz *1 | TBD | TBD | TBD |
計測レンジ | ±2G *1 | TBD | TBD | TBD |
分解能 | 3.9μG | 0.06μG | 3.9μG | 0.06μG |
ノイズレベル | 25μG/√Hz | 0.2μG/√Hz | 25μG/√Hz | 0.2μG/√Hz |
センサ間時刻同期誤差 | 80μ秒以内 | |||
計測データ収集速度*2 | ネットワーク規模*3 小:8kbps 中:4.5kbps 大:3kbps | 参考値:16.2kbps | ||
電源:内蔵バッテリ | 単1形電池6本:アルカリ電池または専用リチウム電池 | |||
駆動期間(代表値) | アルカリ:約1年間
リチウム:約1.5年間 |
TBD(超高精度版では約1/5) | ||
無線メッシュネットワーク | 920MHz帯(規格:UNISONet Leap) | |||
寸法(WxDxH) | 121 x 142.6 x 91.2 mm | |||
保護等級 | IP66、 IP67 | |||
重量(乾電池除く) | 約570g | |||
使用温度範囲 | -10℃~+50℃(アルカリ乾電池使用時は+5℃~45℃) | |||
電源オプション | 商用電源AC100V、 大型外付け電池ボックス |
*1 オプション追加によるアップグレード予定
*2 標準ではネットワーク内のセンサユニットで共有する速度。高速収集機構付では1台ずつの速度。
*3 データ中継可能回数の設定による3種
ゲートウェイユニット
無線メッシュネットワーク | 920MHz帯(規格:UNISONet Leap) |
---|---|
通信規格(上記以外) | 3G、LTE(有線LANオプションあり) |
電源 | 商用電源AC100V(消費電流:0.6A) |
寸法(WxDxH) | 125 × 175 x 150 mm |
保護等級 (ケース部分) | IP65相当 |
電源ケーブル長 | 3m |
リレーユニット
無線メッシュネットワーク | 920MHz帯(規格:UNISONet Leap) |
---|---|
電源:内蔵バッテリ | 単1形電池6本:アルカリ電池または専用リチウム電池 |
寸法(WxDxH) | 121 x 142.6 x 91.2 mm |
保護等級 | IP66、 IP67 |
使用温度範囲 | -10℃~+50℃(アルカリ乾電池使用時は+5℃~45℃) |
電源オプション | 商用電源AC100V、 大型外付け電池ボックス |
アプリケーションノート APPLICATION NOTES
歴代モデルでの計測実績例 EXAMPLES
-
低層〜高層ビル
地震観測や被災度推定
-
低層〜高層マンション
地震観測や被災度推定
-
工場建屋
地震観測や被災度推定
-
長大橋(橋桁、タワーなど)
地震観測やたわみ推定
-
橋脚
洗掘調査
-
斜張橋の外ケーブル
ケーブル張力同定
-
トンネル壁面
工事振動・発破振動計測
-
風力発電設備(タワー、基礎)
挙動調査
-
放散塔
健全性推定
-
鉄塔
健全性推定
-
ダム
工事振動計測